パチンコ演出の根幹、『煽りのジレンマ』とは

導入

何かの期待を高める代わりに、何かの期待を犠牲にしている

パチンコにはその性質上、どうしようもない壁があります。それがスペックの限界です。
なので極端な話、退屈せずにあらゆる演出が全て当たる…なんて台は作れません。

例えば初当たりの80%でプレミア(確定演出)が絡む台があったとします。
これについて「無駄に煽られたくない、すぐ安心してドヤりたいからそれでいい」という人もいれば「プレミア絡んでない時点で外れを確信するのでドキドキしない」という人もいるでしょう。
仮に後者の思いを汲むならプレミアの初当たり占有率を下げることになりますが、前者の人の思いを犠牲にすることになります。
これはあらゆる演出に同じことが言えます。

もっとミニマムな例として一つ、『ZONE煽り』があります。入れば激熱というお馴染みの演出ですね。
よくあるのが「煽りは多いが、入りづらい」パターンです。
これは基本的に成功時の期待度を高くできますが、「ガセ煽り多すぎ」と言われかねません。
もしガセ煽りを少なくしたいのであれば、単純にガセ煽りそのものの出現率を下げます。
しかし、これだと煽りが全然来なくて退屈という人が出てきます。
では煽りの出現率を保ち、かつ入りやすくするパターンはどうでしょうか。
これは入ったときの期待度を下げるか、あるいは当たり時の占有率を極端に上げることといったことが必要になります。
前者は「期待度低すぎ」という人が出てきますし、後者は「このZONEが絡まなければ当たる気がしない」という人が出てくるでしょう。
どの煽り演出一つとっても、同じように何かの期待を高める代わりに、何かの期待を犠牲にしているのです
これが開発者側から見た煽りのジレンマ』というものです(ちなみにこの煽りのジレンマというのは私が勝手に呼んでいるだけで、業界用語でもなんでもありません)。
そしてその煽りのジレンマを持った、あらゆる演出の集合体を見て、私たちは「演出バランスが良い、悪い」と言っているんですね。

誰もが納得できる演出バランスは存在しない

先ほど述べたスペックの限界故の『煽りのジレンマ』が存在する以上、誰もが納得できる演出バランスは存在しないと言えるでしょう。
しかも困ったことに、演出は実際打つと偏ることがあります。例えば期待度80%の予告を2回連続外してしまうとか。
こうなると打ち手は開発側の意図したものと全く異なる印象を抱いてしまいますよね
この演出バランスが開発の設定したものに収束するには、相当打ち込まなければなりません。とはいえそんな思いをしたユーザーがその台をそこまで打ち込んでくれるかというと、これもまた難しい話です。
開発側も苦労しますよね。そりゃ演出カスタムをつけたくなるわけだ。

一度立ち止まって開発の意図を考えてみる

さて、ここまで話したことは言われてみれば当たり前の話ですね。
しかし、こういった根幹を踏まえずに偏った考えを押し付けてしまう人はかなり多い印象です。
パチンコというのはお金が絡んでいる以上、どうしても視野が狭くなってその時の感情に左右されがちですからね。今一度この認識を持つことが大事だと思います。

そして、みんなにとっての完璧な演出バランスは存在としないと言ったものの、それでも比較的支持されることが多い演出、されないことが多い演出が存在するのも確かです。そういった演出にはどんな要素があるのか。
パチンコを作っている人ってのは基本的に頭のイイ人が多いはずなんですよ。
だから一度立ち止まって、そんな人たちが「ジレンマにどう回答したのか?」「どういった意図でこの演出を作ったのか?」みたいなのを考えてみると、案外見えてくる要素があるのかなと。
それを考えた上で「いや、それでもやはり自分なら~の理由でこうすべきだと思う」といったことが言えたらいいんじゃないかと思いますね。

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