なぜ『天帰』演出はカッコよく、そして“美しい”のか?

予告演出について

『CR蒼天の拳 天帰』の『天帰』演出

天帰』とは『CR蒼天の拳 天帰』で出現する激熱演出です。この演出、異常に評価が高いですよねw
でもそれに足る演出だと私も思っています。
「とにかくかっこいい」という意見が多いと思いますが、その通り。めちゃくちゃカッコいいんですよ。
まあ霞拳志郎というキャラを持ってすれば当然だし、「死しても恨まず~」なんかの言い回しもグっと来ますよね。
てことで今更「『天帰』演出がかっこいい~」なんてことは書きません。

今回言いたいのは、

“『天帰』演出はパチンコの演出として美しい”

ってことです。

パチンコにおける激熱演出の入り方

『天帰』演出の鍵となるのは入り方です。
みなさん、いろんなパチンコを打っていると思いますがその代表的な激熱演出をよく思い出してください。
どんな入り方が多いですか?

・役物が完成を経て差し込まれる
・ボタン押しから、あるいは唐突に差し込まれる
 (戦国乙女の『萌カットイン』やアイマスの『ありがとうプロデューサー予告』等々)
・消灯演出を経て差し込まれる

多分大体こんな感じです。消灯演出は最近でもフェアリーテイル2の『燃えてきた』予告なんかがありますね。ルパンのタイプライターもそうですし、北斗の拳7の『百裂拳予告』もそうです。
複合パターンもあります。
例えば牙狼なんかは役物完成後に消灯して群予告が来ますよね。

さて、これらの入り方の共通点は“一度映像状況をリセットする”ということです。
故に激熱演出が起きた前後の映像とほとんどの場合、繋がっていません。激熱演出の映像が独立していますね。
フェアリーテイル2の『燃えてきた』予告なんかはその激熱映像にいる主人公がリーチに登場していなくても発生します。
北斗の拳7の『百裂拳予告』もそうです。仮にケンシロウがいるリーチでも『百裂拳予告』後に何事もなかったように敵と対峙しています。
唐突に差し込まれる系も当然脈絡はゼロです。また、激熱映像がリーチ直後だった場合は、特にその映像の前後は繋がりがありません(予告ターンとリーチターンのまたぎなので)。
ただ、この入り方もこれはこれでメリットがあります。

・前後の脈絡を考えなくていいので、単純に開発側からしても差し込みやすい
・脈絡がないゆえに、逆に打ち手が特殊な演出が入ったと理解しやすい
・緩急を作りやすい(特に消灯演出)
 など

なのでこれらの入り方自体は決して悪いことではありません。
ただ、よく見るありがちな、無難な入り方ではあります。

『天帰』演出の入り方は“美しい”

では『天帰』演出の入り方はどうでしょうか?

それはみなさんもおわかり、“霞拳志郎がタバコを吸いきる”ですね。
激熱演出のトリガーをその時のキャラの行動に持たせる…この手法って、数ある代表的な激熱演出の中で実はかなり珍しい部類です。
そのおかげでリーチの中に激熱演出が溶け込み、前後の繋がりが生まれ、自然に演出が入り込んでくるんですよ。
からのあの激熱映像と言い回しです。流れが非常に美しいです。そしてカッコいい。
また、キャラの行動がトリガーなので、原作的な視点とそれをどう落とし込むかに開発者の愛とアイディアが必要になります。
別に戦いの最中に無理やり消灯して『天帰』演出ぶち込んだっていいわけじゃないですか。↑でも言ったようによくありますし。
それをしないでしっかり流れを作ったのが、開発者としての矜恃でしょうね。尊敬します。でも何故か次作で役物も出るようになっちゃいましたね~。あれは個人的に正直いらなかったです。映像の流れの美しさがあるんだからあのままでいいのに。

それはさておき、さらに素晴らしいのが“タバコを吸う”というトリガーに統一したことです。
リーチごとで拳志郎の激熱トリガーになる行動が違うと、これはこれでわかりづらいんですよ。
打ち手に「このリーチはどうなればいいんだっけ?」という邪念を生ませないように、オリジナリティのある一方、統一感を持たせることでわかりやすさをカバーしています。
そして映像そのものも、派手な音と画面が金色になることによって「あ、これ激熱演出だ!」ってわかりやすいですよね。

こんな感じに、『天帰』演出って芸術性と機能性をちゃんと両立させているわけです。

ちょっと似た性質のものとして、『CR新世紀エヴァンゲリオン~使徒、再び~(新生とかも)』もこれに近い手法ですね。
あれもリーチ中に一旦味方側が苦戦する、みたいなトリガーに統一してます。好きです。
ただ、派手さがないので初見だとわかりづらいかもしれませんね。あと、コンテンツ的にかっこよさで蒼天には劣ってしまうかもw

『天帰』演出は歴史に残そう

『天帰』演出の良さ、わかってもらえたでしょうか。派手だけど構成が鮮やかでかつ、統一感があるゆえにシンプルでスマートなんですよ。そこがかっこよくて美しい! 激熱映像単体がかっこいいってことはよくあるんですけどね。慶次の『キセル』演出とか。
『天帰』演出はそのコンテンツが持つ元々のカッコよさと、開発者のアイディア、映像技術などが非常に上手く噛み合った演出だなと思います。
あえて言うと、流れるようにいくのであまり緩急はないかもしれません。
タバコを吸いきるか捨てるか直前に少しだけ間を置く、BGMを消す、映像をモノクロにする…なんかをやって動き以外で緩急をつけても面白かったかも?
そこから金色になって派手に音がなるみたいになれば…とか考えたりもしましたが、それは蛇足かなあ。
実際そういう映像を見ないと何とも言えませんが、やっぱりあれはあれで一つの完成形なんでしょうね。

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